
キーワードにピンと来たら、ぜひ見てみてくださいね!
このドラマのキーワード
実話ベース NHS(イギリス国民保健サービス) 公立病院 産婦人科 出産 医療ミス プレッシャー シニカル 人手不足 医師の働き方 メンタルヘルス
「産婦人科医アダムの赤裸々日記」あらすじ・内容をざっくり
このドラマは、かつてNHSの公立病院で産婦人科医として働いていたアダム・ケイの当時の日記をもとに書かれた著書『This Is Going to Hurt』を原作としています。
イギリスの公立医療制度NHSの病院で働く、若き産婦人科医アダム・ケイ。
このドラマは、アダムの日常を通して、イギリス医療の現場にある「リアル」を皮肉たっぷりに描いています。
患者の命を預かる重圧、終わらない勤務、トラウマ。
人員不足から身体も精神もギリギリの現場で、なんとか踏んばり続ける医療者たち。
そして、医師の仕事だけでなくアダムのプライベートの苦悩も同時に描いています。
周囲の理解を得られないもどかしさ、医療者と一般の人とのギャップ。性的マイノリティとしての苦悩や仕事とプライベートとの折り合いの難しさも丁寧に描かれています。
独断と偏見 ドラマレビュー
最初に…
このドラマは、イギリスの国民保健サービス(NHS)の厳しい現実を現場で働く医師の視点から赤裸々に描いており、正直なところメンタル的にかなり重い内容となっています。特にお仕事などで現在メンタルに不安を抱えている方にとっては、マイナス方向に引っ張られてしまう可能性もあります。ご視聴の際は、どうかご自身の心の状態を第一にご配慮ください。
また、LGBTQについても描かれますが、“大人な場面“も一部あります。お子様などのご視聴にもお気を付けくださいね。
イギリスの国民保健サービスNHSについては下記で解説していますので、よろしければぜひ読んでみてください。ご視聴前にNHSのことを知っておいたほうが、ドラマをより理解できると思います。
ドラマを見始めた序盤は、コメディかな?と思ったんです。時々差し込まれる独特のカメラ目線の自分語りにもすこし馴染めませんでした。そんなこともあり、第1話の時点でいちど脱落したんですが、やっぱり気になってもう一度観てみることに。
いやぁ、全然コメディじゃありませんでした。スーパードクターの話でもないし、華麗なオペや仲間の絆が描かれるわけでもない。
それがかえって現実の問題点を浮き彫りにし、人が限界を超えだんだん壊れていく様の怖さ・重さがずっしり心にきました。
結果として、観て正解でした。食わず嫌いしなくて良かった。
「ザ・ピット」もアメリカの戦場のような救急外来の姿が描かれていますが、それともまた違うイギリスのリアルを見せつけられたような感じです。
アメリカやイギリスなど様々な国の医療システムを描くドラマを見るたびに、日本のシステムももちろん問題もあるかもしれない、それでもとても良いのだな、恵まれているのだなと実感します。
医師たちの日常も、「やっぱりそんな上手くいくことばっかりじゃないよね…」となかなかにリアルな重さがあります。
このドラマはシーズン1のみですので、ぜひ見てみてください!
イギリスの医療制度について簡単に
イギリスの医療制度は日本と大きく異なるため、ドラマの中で出てくる医療用語や医師の肩書きが、少し分かりにくく感じるかもしれません。ここで簡単に説明しておきますね。
- Foundation Doctor…医師免許を取得したばかりの新米医師(日本の研修医に近い)
- Senior House Officer(SHO)…一定の臨床経験を積んだ中堅医師(専門研修中)
- Registrar(レジストラ)…より上位の専門医研修中の医師(日本の専門医研修医に相当)
- Consultant(コンサルタント)…診療科のトップクラス医師。指導医や責任者的存在
主人公アダムは「レジストラ」で、将来的に「コンサルタント」を目指している立場です。
イギリスには NHS(National Health Service/国民保健サービス) という国営の医療制度があります。税金でまかなわれていて、原則医療が無料で受けられるのが特徴です(一部は有料)。
大まかな流れは以下のようになっています。
①まず「GP(General Practitioner=かかりつけ医)」にかかります。日本でいう「総合診療医」のような存在で、幅広い初期診療を行います。
②GPが必要と判断すれば公立病院の専門医に紹介します。たとえば産婦人科・精神科など、特定の診療科へ行くには紹介状が必須です。日本と違い、患者側の判断で直接専門医にかかることは困難です。
③その後、病院での受診日を待ちます。専門医の診察には数週間〜数ヶ月待たされることも。日本のように「待ち時間が長くても当日受診できる」仕組みではありません。
手術や検査も「キャンセル待ち」や「数ヶ月後」になることが多く、これがNHS最大の課題とされています。
公立病院の医師たちは、GPから紹介された多くの患者をさばきながら、限られた人手・設備・時間のなかでなんとか回しているというのが現実です。
このドラマ『産婦人科医アダムの赤裸々日記』には、こうしたNHSの現実が色濃く反映されています。
背景を知ってから観ることで、医師たちが置かれている過酷な状況がよりリアルに伝わってくると思います。
キャスト こぼれ話
私にとっては、皆さんこのドラマが始めましての方ばかりでした。
ただ、主役アダム役のベン・ウィショーは、映画「パディントン」のパディントンの声をされている俳優さんだそうです。
パディントン…楽しく見たけど、さすがに声は分からないなあ~
どこで見られる?
私の視聴環境の「UーNEXT」と「アマゾンプライム」で見られるか書いていますが、全シーズン配信ではない場合もあります。また、それらで見られない場合は調べてみた範囲で書いています。
終了している場合もありますので、詳細は各VODサイトにてお確かめください。
2025年5月現在(配信シーズン等、詳細は各VODサイトにてお確かめください)
・UーNEXT…○
・アマゾンプライム…✖
その他…huluでも見られます。
\UーNEXTは31日間無料体験できます/